白と黒のコーヒータイム

見開きページの特集を見て国見は驚いたのだ、自分に足りなかったのはこれではないかと食い入るように見入った。

しかし結果は惨敗。

再び本を開いて復習する気にもならずにこの先の人生を思って途方に暮れた。

「…国見はやる事が極端すぎるんだって。」

「極端ってなによ。」

「雑誌の特集を真に受け過ぎ。この前は彼色に染まるだっけ?前の前はツンデレ女子がモテるだっけか。」

項垂れている頭をそのままに、国見はそれ以上の発言に耳を塞ぎたくて手を突き出す。

もう止めてくれの合図だったが名村にはしっかり伝わったようだ。

黒歴史、これはもう確実に黒歴史に違いない。

あの頃の自分を顧みても必死だったのは分かるがそこは突っ走るべきではなかったと後悔していた。

過去の自分にアドバイス出来るのであれば全力でその方向は止めておけと説得しただろう。

染まって失敗、ツンデレて失敗、相手の為の頑張りで投資した衣類たちは即売りに出した位だ。

でも、そう。

それが失敗だったなんて気が付くのはいつも全てが終わってからだったのに。

「みんな最初は喜んでくれているのにさ。」

「そりゃ最初はそうだとして、続かないんじゃ意味がないと思わないのかよ。」

「言い方きついー。」

「国見の思考のがキツいわ。」

「…言い過ぎ。」

遠慮なしに正論を突きつけてくる名村がイヤに眩しくて憎らしい。

またフリーに戻った国見からすれば恋人のいる誰もが眩しくてほんの少し憎らしかった。