白と黒のコーヒータイム

「名村徹平って、販促の名村さんですか!?」

「真柴ちゃん知ってるの?」

「同期の間じゃ大人気ですよ!爽やかイケメンの名村さん、お近付きになりたいって皆言ってます。」

いつになく興奮した様子で詰め寄ってくる真柴に若干引きながら国見はとりあえずの相槌をうった。

成程、確かに国見の同期内でも名村はモテていたがやはり周りも放っておかなかったという事だ。

「国見さん付き合ってるんですか!?」

「いや、普通に仲がいいだけだけど…。」

「ズルい!あ、でも良いこと知れました。飲みの日が楽しみだ~!」

可愛らしい後輩の意外な一面を目の当たりにして国見は固まったまま動けない。

もっと落ち着いたイメージだったが実際はそうでもないらしい、結構はっちゃけたりするんだな。

思った以上に国見好みで話も合うかもしれないと国見自身も飲みの日が楽しみになってきた。

真柴も名村の件で楽しみが増えたようだ。

「いっぱいお話しましょうね!国見さん!」

「はーい。その前に働こうか。」

今から向かう子供靴売り場には今年から配属されたばかりで、国見はいままで婦人靴売り場に所属していた。

真柴は新入社員の頃からずっと子供靴売り場でまだ完全に慣れていない国見は真柴に頼ることも多い。

トラブルにも冷静に対処し、泣いてしまった子供に対しても柔らかい対応をする真柴を尊敬していた。

何より長く付き合っている彼氏がいる。

それだけで人生経験値は明らかに真柴の方が高い筈だと国見は頷いた。

恋愛偏差値も高そうだ。