これから毎日会議があるというのを見越して、みんなからはオレンジジュースとりんごジュース2リットルとお菓子を何個か頼まれた。

1人で持ち帰れるかな……と思いつつ学校の近くのコンビニに入る。えーと、飲み物売り場は奥か。


「ほら、ちゃんと隠せよ。店員にばれんな」


店内に進んでいくと、そんな声が聞こえた。見れば、いかにも不良といった風貌の学生3人が何か話している。

……隠せ?ばれんな?

なんだか嫌な予感がして、私はジュースを取るフリをしながら不良達の行動を観察する。


すると、不良の1人がおつまみを内ポケットに入れた。……間違いない、万引きだ。


「……ね。それ、元に戻した方がいいんじゃないの」


意を決して不良達にそう言うと、3人はいっせいに私を見た。うう、怖い。


「あぁん?何言ってんだよ?」
「見てたよ」


ガラガラの声で睨みをきかせる不良。それでも負けちゃいけないと見つめ返した。


「なあなあ、痛い目見る前に逃げた方がいいんじゃねぇの?」


私は飛び跳ねそうになるのをなんとか踏みとどまる。

1人が肩を組んできて、耳元で囁いてきた。鼻孔を刺激するタバコの匂いがなんとも不愉快だ。