その時、後ろからクスクスと笑い声がした。


｢……何だよコタ｣


振り向くと、口に手を当ててニタニタしてるコタがいた。
コタは笑みを口元に浮かべながら俺と同様窓の外を眺める。


｢いやあ、悩む蒼空ちゃん可愛いなって思って｣

ムカつく笑顔をこちらに向ける。人が悩んでて何がそんなに面白いのコイツ。

コタは明らかに目線を大浜達のいる方に向けた。


｢華、可愛いよな｣

そう言って俺と大浜達を交互に見やるコタ。こいつのウザ差の源はどこから来てるのやら。

俺はイライラしながら目の前のチビを睨めつけた。


｢別に好きじゃないから｣


待ってましたと言わんばかりににんまり笑ったコタ。


｢俺蒼空ちゃんが華を好きだなんてなーんも言ってないけど｣


俺はコタの頭にチョップをお見舞いした。