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「ほ、本当ですか?!」
思わず、向かいに座る山崎さんに向かって身を乗り出した。
3人が倉の中から出て行って、しばらく経った頃、山崎さんが嬉しい報告を持ってきてくれた。
山崎さんも、優しい笑みを浮かべている。
「良かったあ、今日もここで眠っていいんですね」
ホッと胸を撫で下ろすと、今まで張っていた肩の力が抜けた。
「副長と話し合ったんだが、しばらくの間、君は女中として働いてもらう」
「にょちゅう?」
「……もしかして、女中を知らないのか?」
私が頷くと、山崎さんは詳しく教えてくれた。
女中、というのは今でいう、家のお手伝いさんのことみたい。
掃除、洗濯、ご飯の用意……どれも自信があるわけじゃないけど、大丈夫かな。