空に舞う桜



そして、パシャッとシャッターを切った。




「うわっ!」




あ、フラッシュたいちゃった。




光に驚いたのか、山崎さんは声を上げて目を瞑った。




「ご、ごめんなさい!

 大丈夫ですか?」




「ああ、平気だ」




そう言いつつも、瞬きを繰り返す山崎さん。




あ、やっぱり眩しかったんだ……




そんな彼に、私はおずおずとスマホの画面を差し出した。




「あの、山崎さん。

 ちょっと、見てもらえますか?」




すると、山崎さんは画面を覗き込んだ。




そして、画面を見た瞬間、彼は大きく目を見開いた。




「これは……鏡か、何か、なのか?」