空に舞う桜



「なら、何も問題はないだろう」




山崎さんは、そうサラリと言ってのけると、また考え込んでしまった。




「しかし、そうなると、やはり証拠が必要だな。

 局長と副長に納得してもらう必要があるし……」




ブツブツと独り言を言う山崎さん。




そんな彼を、私はポカンと見つめた。




私の事、信じてくれた……




「佐渡、なんでもいい、何か未来から来た証拠になりそうなものはないか?」




「そ、そうですね……」




私も、うーんと頭を捻る。




未来から来た証拠……




今、私が持ってる物で証拠になるものって……




「あ!」




「どうした、何かあるのか?」




「はい。

 ちゃんとした証拠になるか分かりませんが……」




私は、懐からスマホを取り出した。