空に舞う桜



「見誤りましたね……

 よりによって、人数の少ない近藤さん達の方が本命とは……」




「いかがしますか」




「……近藤さん達には、土方くん達を待ってから突入するように伝えてください。

 その後、土方くん達の方へ向かい、すぐに池田屋に向かうようにと」




「分かりました」




「すみません、私も動ければ君の負担を軽減できるのですが……」




「いえ、これが俺の仕事ですから」




そう言って、山崎さんが立ち去ろうとした時。




「あ、あの!」




ほとんど反射的に声をあげていた。




2人の視線が、私に向けられる。




「私が、行っちゃだめですか?」




「君が、ですか……?」




「だめだ!

 君は今夜、部屋から出てはいけないと言っただろう!」




山崎さんは厳しい声で私を制する。




分かってる、山崎さんの言葉が私を想ってのものだって事。




でも、私は退かない。




真っ直ぐに山南さんだけを見つめた。




「……分かりました、いいでしょう」




「山南さん!」




「山崎くん、君の気持ちも分かりますが、じっとしているだけでは、信頼を得る事はできませんよ」




すると、山崎さんはグッと黙ってしまった。




「佐渡さん」




「はい」




「土方くん達へ、伝達をお願いします。

 いいですね」




「はい!」