合コン、だったんだ…
途中で抜けて良かったかも。
自分の席にカバンを置いた芽衣ちゃんは、「あ、そうだー」事も無げにあたしを見て、言った。「つばさ、千紗が呼んでるよ」
「…え?」
千紗が。
言葉を理解してすぐに、自然と眉間に皺ができたのが、自分でもわかった。
「ホームルーム始まっちゃうから、早く行ってきなよ」
廊下の方角を指差す芽衣ちゃんは、あたしが躊躇い、できればそちらには行きたくない理由を知らない。「つばさ?どうかした?」
あたしの顔色を窺うように、不思議そうに見つめてきた芽衣ちゃんに「ううん」と返して、重い腰を上げた。
高田くんのこと、だよね。千紗があたしに話したいことと言ったら、それ意外に思いつかない。
だけど、今更。
悔しいとか、悲しいとか思う自分はもう、居ない。あんなに悲しくて、屋上でひとりで泣いたけど。
その後の先生との出会いが、インパクトが強すぎたんだ。
大丈夫、自分はもう落ち着いてる。
あたしには、先生がいる。
「…千紗」

