君とのキスの意味

─それから斉藤の想いを聞く為に、なんとか話をしようとするが、うまくいかない。

やはり、落ち着ける場所がいいだろうと、斉藤の部屋とか、人気の少ない公園とかで話そうとするが、ダメで。

仕方ないと思い、食事中とか、居酒屋とか、ベッドで話そうとした事もあったけど・・・どれもうまくいかない。

その話をしようとすると、斉藤に、はぐらかされてしまうのだ。

「亮。斉藤と、話せない!」

「ああ?陽平の話の持っていき方が、悪いんじゃないの?ちゃんと、空気よんでね」

今回は、素直に頷きたくなるような答えは、もらえなかった。

そして、いくら鈍い俺でも気付く。斉藤は、この話をしたくないんだと・・・

それは、どういう事だ?俺との関係は、曖昧なままでいいという事か・・・?

自分の気持ちがはっきりしない。斉藤の気持ちもわからない。そのなかで、身体だけを重ねるのは、違うと思った。

でも、オトコの俺は、オンナの斉藤に誘われたら、断れない。

気持ちがついてきてないのに、快楽だけに溺れたくない─

初めて身体を重ねた日から、一年ほどが過ぎて・・・俺は斉藤を、避けるようになっていた。