君とのキスの意味

「初めてなら尚更!そういう事は、好きな人とするもんだろ」

「私、好きだよ、塚本君の事。“ 人として ”大好き!」

思わず、生唾を呑み込む。斉藤、何言ってるんだよ・・・

「斉藤、おかしいよ・・・それに、俺も初めてだから、きっ・・・」

「高校の時は?とっかえひっかえの彼女達と、しなかったの?」

俺は小さく息を吐いた。こんな事、斉藤に喋るのか?

「・・・してないよ。相手の中身、性格もよく知らないのに、身体だけ先に知るのは、おかしくないか?それに、あんまりその気も起きなかったし・・・」

「フフ・・・塚本君らしい。私は?私の中身は、まだよく知らない?」

「・・・いや。明るくって、さばさばしていて・・・斉藤と一緒にいると、楽しいよ」

「じゃあ、いいじゃない!それとも、私は、“ 女 ”として魅力がない?その気になれない?」

「・・・斉藤は、“ 女 ”としても、魅力的だと思う・・・」

俺達は近すぎる距離のまま、囁くように話していた。斉藤の甘い香りが、いつもより強く香っているようだった。