君とのキスの意味

それから時々、斉藤から誘われるようになる。最初は『ご飯食べに行こう』だった。

予定がなかったのでOKした。いつものメンバーも一緒だろう・・・と思ったから。

待ち合わせ場所に行って、2人だけだと知り、少し慌てる。

「2人だけ?」の俺の問いに「そう。イヤ?」なんて斉藤に返される。

しばらく考えて「イヤじゃない」と答えれば「じゃ、いいじゃん」と言われた。

俺はいいけど・・・斉藤は、彼氏とかいないのか?

なんて心配をしてみたけど。元々さばさばした性格の斉藤とは、一緒にいてもあまり“ 女の子 ”と2人きりだと感じなくて、すぐに気にならなくなった。

“ 中学の同級生 ”だっていう事も、楽に一緒にいられた理由かもしれない。

鈍い俺でもたまに、周囲の男達が斉藤を見ている事に気付く。中学の時から大人びた雰囲気だったけど、大学生になった斉藤は、本当にきれいだった。

斉藤、モテてるはずだ。俺なんかと、一緒にいていいのか?

そういう疑問を本人に訊く事もできないまま、俺は当たり前に、斉藤と2人だけで過ごすようになっていた。

12月初め、居酒屋で斉藤と2人で飲んだ。