君とのキスの意味

眼鏡をかけ、おかっぱ頭で、白い靴下を履いて。こんな真面目でおとなしそうな女の子が、俺に何の用なんだ?

無言で、その女子の前に立つ。

「あっ・・・来てくれて、ありがとう。その・・・えっと・・・つっ、塚本君、好きです!」

モジモジと俯きながら話していたのに、最後は、ちゃんと俺の顔を見て言った。

なんだ・・・君もそんな事言い出すの?

「ふ~ん。俺が好き?どこが?」

充分に赤かった顔が、さらに赤くなったように見えた。

「そっ、それは・・・その・・・」

「まさか“ 顔 ”とか言わないよね?俺、君の事、よく知らないし。しゃべった事とかも、ないよね?そんな君が、俺の何を好きになったの?」

俺の勢いに気圧されて、その子は、目を見開いたまま俺を見ていた。

珍しく、よくしゃべるな・・・いつもは、相手の勢いに、押されっぱなしなのに。

はっきり言って俺はその子に“ 八つ当たり ”をしていた。

どうして、よく知りもしないヤツに、告白なんてしちゃうんだ?見た目が好きとか、そんなんで本当に付き合えるの?ちゃんと中身も見てから、考えろよ!