私の言葉に赤野が無言で頷いたのが視界の片隅に映った。 「この部屋の仕掛けを解きましょ」 まだ少し踵が痛いが、痺れの引いた足で立ち上がる。 扉を押さえる事に必死で、この部屋は初めて見渡す。 他の部屋とは違い、床も壁も、天井までもが真っ白だった。 ロウソクの炎が反射して明るい。 中央にはステンレスの調理台が少しの間隔を開けて、二台置かれていた。 両サイドの壁には業務用の大きなオーブンやステンレスの流しが設置されていた。 部屋の奥には扉が2つ。 左側が黄色の扉、右側が茶色い扉。