ゆっくり扉を開け、私の後に続いて赤野が部屋に入った。 正方形の部屋の中央には花瓶を載せた小さなテーブルが置かれ、隅には観音開きのクローゼットが一つだけ置かれていた。 「殺風景な部屋」 赤野が部屋を見回し、ぽつりと呟く。 先ほどの部屋と比べて机も本棚も無い。 花瓶には一輪の黒バラが挿さっていたが、元気が無い様に見える。 「また紙が……」 花瓶の横に白い紙が置かれていた。 赤野が手に取り、紙を裏返すと文字が並んでいた。 【バラに栄養を】