血だまりの少女


【クッキーの作り方】

材料の分量や器具、作り方の手順が書かれている。

子供の頃、お菓子作りが好きでよく作っていたのを思い出す。

でも私の家にはオーブンが無かったので、よく遊んでいた友達の家に行った時は色々なお菓子を作らせてもらっていた。

母親に、パティシエになるのかと思っていたと言われるほど、幼少期からお菓子作りが好きだったらしいが、今はクッキーの作り方さえ忘れてしまっている。

幼い頃の記憶を懐かしんでいたが、自分の置かれている状況を思い出し、本を閉じた。

「何もなさそうね」

本をしまって、退屈そうに椅子に座って日記を眺めている赤野を見つめる。

「早くそのカギ、試そうよ」

赤野は立ち上がり、青い扉のドアノブを掴む。

ゆっくり扉を開け、顔だけ出して安全確認をする。