「玄関のカギかな?」
「かもしれないわね。でもこの部屋を調べるのが先よ」
机の引き出しを全部開けたが、何も入っていなかった。
カギをスマホが入ったポケットにしまい、椅子から立ち上がる。
本棚の前に立ち、背表紙に指を滑らす。
赤や青、緑などカラフルな背表紙にタイトルは書かれていなかった。
適当に一冊を手に取ると、赤い表紙には金色の文字でタイトルが書かれていた。
【アルラウネ】
アルルーナとも呼ばれる。
締首台の下に落ちた無実の男性死刑人の涙や彼等から排泄された精子から生まれてくる、美しい女の姿をした呪いの花の樹霊。
その名は「秘密に通じる」という意味がある。
数ページ読んだが、ただの神話の話が書かれているだけだったので、本を閉じて元あった場所に戻した。
そしてまた適当に黄色の本を選び読み始める。



