血だまりの少女


「俺がこの屋敷に来たのは今日の昼前くらい。見回りに殺されたのは、野良猫だよ」

見回りは人間じゃなくても、視界に入った動くものには容赦なく剣を振り下ろすらしい。

「この屋敷に逃げ込んで、見回りが通り過ぎてから廊下に出たんだけど、猫の頭と体がバラバラに転がってたよ……」

「でも、猫の死骸なんて……」

この部屋に逃げて来た時、廊下に猫の死骸なんて落ちてはいなかった。

「多分、回収されてるんだと思う。さっき刑事さんが潰されそうになった部屋も、死体があった訳じゃないでしょ?」

「確かにそうね。あ、自己紹介をしてなかったわね。私は警視庁の折笠久美。頭の良い赤野君は、どうやってここから出ようと思ってる?」

赤野の母親が自慢気に話していたのを思い出す。

「カギを探すしか方法はないと思う」

「考えが同じで良かったわ」