血だまりの少女


イバラの鋭利なトゲがワイシャツ越しに、チクチクと肌を刺激する。

少しでも動けばトゲはワイシャツを突き破ってしまうと悟り、呼吸を浅くする。

「汚れなく純粋な心を持ったミヤビは、屋根から転落し、血を流した。その純粋ゆえに儚く綺麗な血は、無実の死刑囚の涙と同一視され、私はここに生まれた」

アルラウネは自分の滑らかな肌の両手を、頭上に翳して愛しそうに見つめた。

「だけど本来私は、男から生まれるはずなの。男の涙や血、精子からね。だからミヤビの血から生まれた私は未完成ゆえに寄生しないと生きられなかった」

イバラの締め付けが強まり、トゲがワイシャツを貫通して肌に突き刺さる。

「ぁああッ……くッ……だから、力を集める為に……ミヤビちゃんに、嘘を吐いて……傍に居させて、集めた子供たちを、殺したのね……」

腹部が無数のトゲのせいで、焼けるように痛い。

「ご名答。未完成の私は太陽の光に弱いのよ。だから地下に身を潜めて、子供たちを誘い込んだの。でも、それももう終わり」

艶かしく笑うアルラウネはイバラを更に締め上げ、私と赤野が苦しんでいる姿を眺めて楽しそうにしている。