ミヤビは赤く大きな瞳で、黒バラから生えた美しい女の上半身のバケモノを見上げる。
バケモノはミヤビを見つめ返し、ゆっくりと口角を上げていく。
「んふっ、んふふ……アハハハハハハハハハッ」
突然の大きな笑い声に驚いたミヤビは、開いた口を手で押さえ、瞬きを忘れてバケモノを見上げていた。
すると笑い声に共鳴し、イバラが暴れ出す。
「危ないっ!」
赤野を引っ張り、地面に伏せる。
鞭の様なイバラが伏せた私たちの頭上の空気を切る。
イバラはその勢いのまま壁に激突し、土の壁を崩した。
天井の土がパラパラと落下してきたので目を瞑ると、腹部のチクチクとした痛みと共に体が宙へ浮いた。



