血だまりの少女


「いいえ、貴方は必ず来ていたわ」

バケモノは自信に満ちた言葉で断言した。

「私の力で……ここへ呼んだんだもの」

バケモノは自身の黒バラの下から生えているタコの足の様なイバラを器用に動かし、のそのそと歩き始めた。

身構えたが、バケモノはミヤビに近付いて、細長い指が綺麗な手でミヤビの頬を優しく撫でた。

「思った以上に時間が掛かったわ。貴方が遠くへ行き過ぎたせいで、私の力を大きくする必要があった」

最初、バケモノは近所の子供たちを甘い香りで誘っていたと話す。

「ミヤビが違うと言えば、その子たちは、みんな私のペットと遊ばせていたわ」

ペットとはきっと巨大な黒バラの事で、遊ばせていたのではなく、食べさせていたのだろう。

その証拠に屋敷の三階には、小さな頭蓋骨や細い骨が積み重なっていた。