血だまりの少女


この白いシーツは塚本さんが掛け布団にしていた物だが、部屋を見回して本来は油絵に掛かっていたのだろうか、と思った。

俺は白いシーツを拾い上げ、部屋の隅に置かれている油絵に近付く。

「……ん?」

調べたのは俺じゃないが、確かこの油絵は描きかけだったはず。

空だけが描かれた上半分だった油絵は完成していた。

空の下には花畑が広がり、その中心で遊ぶ二人の女の子の絵が付け足されていた。

茶色く短い髪の女の子と白色の長い髪の女の子が花輪を作っている。

微笑ましい絵なのだが、完成している事に怖くなり、俺は隠すように白いシーツを上から被せた。

踵を返したが、変化があったのだから紙があるかもしれないと思い、今被せたシーツを取って完成した油絵に視線を向けた。

絵に紙や暗号が描き込まれているかと思ったが、予想が外れたので油絵の裏側に立った。