甘い香りなどしていないと感じる隊員は困ってしまった。
甘い香りを知った子供たちが『森にはお花畑に囲まれたお菓子の家があって、魔女が甘い香りで私たちを誘拐しちゃうの』と言い始め、その空想は噂となってこの街に浸透していったらしい。
噂に“お菓子の家”という羽と“魔女”もしくは“悪魔”という手足が生えて、今でも“奇妙な噂”として街を自由に飛び回っている。
屋敷の存在など知られていなかったのに、子供たちの空想が本当になってしまった。
お菓子の家の様に可愛らしさはまるで無いが……。
私は持ち上げていた小さな頭蓋骨を静かに床に置き、もう一度部屋を見回す。
小さな骨に混ざって大きな頭蓋骨が転がっていた。
私は立ち上がり、細い骨や頭蓋骨などの山に近付き、その山を掻き分ける。
骨が崩れてしまわないように優しく掴み、そっと床に置く。
何度かそれを繰り返し、山積みだった所の床が見え始めた。
だが床が見えるだけでアイテムらしき物は見つからなかった。



