血だまりの少女


指の腹で頭部を撫でると、埃が拭き取られ、白い色が浮き出た。

今度は両手を頭蓋骨の頬に添えて、自分の目の高さまで持ち上げる。

「貴方も“甘い香り”に誘われちゃったのね……」

この屋敷が建つ森には“奇妙な噂”がある。

『お菓子の家には魔女が住んでるから迷子になったら食べられちゃう』

この森の付近で6歳~10歳くらいの子供が行方不明になる事件が相次いでいた。

その規模は日に日に増加し、森を中心に広がっていった。

何度か捜査が行われたが、どれも情報は掴めなかった。

と言うのも、捜査員が森に向かい、そのまま行方不明になってしまったらしいのだ。

私がこの街に住んでいた頃はそんな噂は無かったはずだが、帰ってきた時には常識並みに当たり前のものになっていた。