すっと奥まで入ったカギはなんの抵抗も無く右に回った。

カチッ……

一番内側の芯棒が外れた。

「という事は、あと一本カギが必要だね」

そう言って赤野は自分が持っていたカギを差し込んだ。

カチッ……

真ん中の芯棒が外れた。

使用済みのカギはその場に捨てるわけにもいかないので、各自ポケットに戻した。

「それ以上は何も出来ないし、西側の部屋に行きましょ」

来た道を戻り、西側の扉のドアノブを回した。