赤野が甲冑を見つめながら、一歩階段を下りた。 「二階に戻ったら右側にある女性の部屋に逃げ込むわよ」 素早く二階での指示を出す。 一階からも甲冑が来ているのだから、カギの掛かる青い扉の部屋には行けないだろう。 「わ、わかった」 赤野が前を向いたまま、もう一歩後ろに下がった。 ギシッ…… 上がる時は何の音もしなかったのに、階段が軋み、嫌な予感が全身に鳥肌を立たせた。 ギロッ! 大きな剣を持った三階の甲冑の首が90度曲がり、顔だけをこちらに向けた。