音が先ほどよりも近い所から聞こえてくる。 「上がりましょ」 頷いた赤野の後に続いて階段を駆け上がった。 「折笠さんッ!」 先に階段を上がる赤野が悲鳴の様な小さな声で私の名前を呼ぶ。 「どうしッ……!?」 赤野の背中越しに三階を覗くと、心臓が大きく飛び跳ねた。 目の前には、一階に居たはずの甲冑の背中が見えたのだ。 瞬間移動が出来るのか、それとも甲冑が二体存在するのだろうか。 「も、戻ろう」