「……今だって、生きて出られる気はしないよ」
冷たい声は絶望を見据えていた。
「でも俺はこの屋敷に食われに来たんじゃない。ちょっと家出する時の隠れ場として来たんだから、家には帰るよ。それに折笠さんの死体なんて見たくないしね」
「私も赤野君の死体は見たくないわ。仕事で来てるんだから、ちゃんと保護して家に帰すわよ」
2人目の死体を見て、赤野の気が動転してしまうかと思ったが、ほんの少し耐性が付いてしまったのかもしれない。
「カギの開く音は二階から聞こえてきたわ」
「赤い扉だと良いんだけど……」
赤野の後に続いて階段を上がる。
カシャ……カシャ……カシャ……カシャ……
「ッ!?」



