血だまりの少女


ワインが体内に流れ落ちた瞬間、喉に焼ける様な痛みを感じた。

ワインの中に毒が盛られていたのだろう。

たった一口の、少量のワインが、爪で柔らかい肉を抉る様な痛みと共に食道を流れ落ち、胃袋に到達した。

「どこかに解毒剤ッ……!?」

食堂には解毒剤や何か毒に効きそうな薬が置いてありそうな棚は見当たらなかった。

「ゥぐぐ……ダ……ズ……ゲェ……ッ……」

床に膝をついた塚本は胃袋を掴む様に、みぞおちに太い指を沈める。

胃袋が熱くなり、身体中に痛みが広がって熱くなってきた。

体内の臓器たちが膨張しているような、吐き気を覚えた。

眼球の裏側にある神経の束から痛みが、視界を包むように広がっていく。