階段を登り切ると、左手側に廊下がのびていた。

突き当たりには赤い扉が見える。

一直線の廊下の左右には等間隔で扉が2つずつ並んでいて、右側の手前に青い扉があった。

「とりあえず、安全な青い扉に入りましょう」

「そうだね。廊下の方が危険だし」

私たちは青い扉の部屋に入った。

部屋の中は一階の部屋と同じで、沢山の本が並ぶ本棚や、机や椅子が置かれていた。

カラフルな背表紙にタイトルが書かれていないのも、机の上にバラの紋章が描かれたノートが置かれているのも同じだった。

「また日記かしら?」

ノートを手に取り、表紙をめくる。