な…

な……ろ…?

「奈々起きろ!!」

勢い良く目を覚ますと
目の前には
不機嫌な顔の愛する人。

『彰………』

「お前、寝過ぎだろ」

呆れた顔で
私の頬にキスをした

「チビより寝てるのか?」

『あぁ~みたい…
しまったなー』

そう。
私は高校を卒業したと
同時に彰と結婚した
そして、今3歳の
男の子がいる

『彰』

「なんだ」

『夢…見た』

「夢?」

『うん。高校時代の…
私が隼人君と彰
迷ってた時の』

彰は嫌そうな顔で

「その事はもう
思い出したくないな」

と言った

『そういえばね、
私の友達がその時
隼人君の事好きだった
ってこの前初めて
カミングアウトされた。
しかも、今隼人君と
付き合ってるらしいよ』

「あぁ~そういえば
彼女出来たって
言ってたっけな」