『でもさ、なんで
彰ってそんなモテるの?
彼女いるって
主張しといてよ~』

「あ、そういえば今日
生徒に教えたぞ」

『本当~?♪』

「なんか、好きな女が
………なんでもね」

ヤバい、と思って
言うのを止めたら
ギロッと奈々が睨んできた

『何?』

「…その生徒の好きな女が
俺の事好きらしい」

奈々は、また不機嫌になって
頬いっぱいに空気を溜めて
拗ねたので、なんだか
かわいかった

ギュッと奈々を抱きしめた

「全く関係ねーよな?」

耳元で囁くと、奈々は
キュッと俺の服の裾を握った

『…私には関係ある』

「関係ねーよ
そんなの何にも思わない
好きなのは……」

『‥好きなのは?』

チュッと奈々にキスをして
ニヤッと笑ってみせた