~羽瑠姫~
「それが、全員黒のパーカーを着ていて後ろに蝶が書かれていて...。」
「月下燦々が地上に降り立ってるって噂がちらほら。」
バンッと机を叩いて立った。
「月下燦々?!そんなの嘘だ!月下燦々は闇討ちなんてしねぇ!てめぇの目で確かめろや!月下燦々な筈ないから...。」
あぁ、もう本当に嫌になる。
「ごめん。気持ちを取り乱した。」
椅子に座った。
「確かめてくれないか?もしそれが、真似事だとするならあたしが全員潰す。」
「もしも、本当に月下燦々なら、どうします?」
「そうだな...。まぁ、どちらにしろあたしの仲間に手を出しやがったんだ。潰す。」
「お嬢、無理はしないでくださいね。」
「無理はしてない。皆がそうやって優しい言葉をかけてくれるから。ありがと。」
「いえ...。」
「俺達は怖いだけです。」
「怖い?」
「お嬢がいつか壊れてしまうんじゃないか、と。」
「...あたしが壊れる時は、その時は、もう、この街は真っ赤に染まるね。気をつけるね。」
「今の闇討ちは月下燦々がやっています。『櫻木蓮』がやっているのを見ました。」
写真を受け取った。
「今の月下の総長は蓮...だよね?」
「はい。」
「目的は分かる?」
「闇討ちに遭ってる奴ら全員口を揃えて言いました。黄色のスイセンの花と赤の彼岸花を置かれる、と。」
黄色のスイセンは『もう一度私のところに帰ってきて。』
彼岸花は...『再会。』
「西条羽瑠姫を探してる、って。」
「パパ、行ってきてもいぃ?」
「無理はするな。」
「今日は確かめるだけ確かめてくる。アジトも調べないと。」
「でもなぁ、一度愛した男を傷付けるのは辛いんじゃねぇかな?」
「そう...ね。それでもあたしがやるの。蓮が仕組んだことなら、この闇討ちはあたしの責任。」
「...。」
「確かに蓮が総長よね?」
「はい。」
「月下燦々...あたしがこの手で潰す。」
次の日
月下燦々に来た。
「一人できたんですか?相変わらず馬鹿ですね。」
「総長が呼んでいます。上の総長室に行ってください。」
上に行って総長室に行った。
「やっと来たのか?」
「闇討ちなんてしないで堂々と来ればよかったのに。」
「...。」
「あたしと、デートしよう。」
手を差し出した。
「ね?いいじゃん。」
「分かったよ...。」
手を握ってくれた。
「どこに行きたい?」
「海。」
「ん?」
「海に連れて行って。」
「あぁ。」
海に連れて行ってくれて海岸の所で二人で座ってる。
「何かあっただろ。」
「ううん。何もない。」
「俺の前だけでも、素直になれよ。」
涙が出た。
「自分でも分からないよ...。でも、苦しいよ...。どうしていいかも分からないよ...。」
抱き締めてくれた。
「もう一度月下燦々に戻って来ないか?」
「ゴメンねっ...。」
「分かった。でも’あいつら’の場所に戻れ。お前は’あいつら’がどれだけ探してると思う。」
「もう、戻れないよっ...。」
「あいつらは待ってくれてるからな。」
あぁ、もう。これじゃあ強くなれないや。
寮に帰った。
「おかえり。」
「弥生、女臭い。」
「嫉妬?」
「かも、しれない。」
「...本当か?!」
「別に!先に、寝るからね!」
次の日
「それが、全員黒のパーカーを着ていて後ろに蝶が書かれていて...。」
「月下燦々が地上に降り立ってるって噂がちらほら。」
バンッと机を叩いて立った。
「月下燦々?!そんなの嘘だ!月下燦々は闇討ちなんてしねぇ!てめぇの目で確かめろや!月下燦々な筈ないから...。」
あぁ、もう本当に嫌になる。
「ごめん。気持ちを取り乱した。」
椅子に座った。
「確かめてくれないか?もしそれが、真似事だとするならあたしが全員潰す。」
「もしも、本当に月下燦々なら、どうします?」
「そうだな...。まぁ、どちらにしろあたしの仲間に手を出しやがったんだ。潰す。」
「お嬢、無理はしないでくださいね。」
「無理はしてない。皆がそうやって優しい言葉をかけてくれるから。ありがと。」
「いえ...。」
「俺達は怖いだけです。」
「怖い?」
「お嬢がいつか壊れてしまうんじゃないか、と。」
「...あたしが壊れる時は、その時は、もう、この街は真っ赤に染まるね。気をつけるね。」
「今の闇討ちは月下燦々がやっています。『櫻木蓮』がやっているのを見ました。」
写真を受け取った。
「今の月下の総長は蓮...だよね?」
「はい。」
「目的は分かる?」
「闇討ちに遭ってる奴ら全員口を揃えて言いました。黄色のスイセンの花と赤の彼岸花を置かれる、と。」
黄色のスイセンは『もう一度私のところに帰ってきて。』
彼岸花は...『再会。』
「西条羽瑠姫を探してる、って。」
「パパ、行ってきてもいぃ?」
「無理はするな。」
「今日は確かめるだけ確かめてくる。アジトも調べないと。」
「でもなぁ、一度愛した男を傷付けるのは辛いんじゃねぇかな?」
「そう...ね。それでもあたしがやるの。蓮が仕組んだことなら、この闇討ちはあたしの責任。」
「...。」
「確かに蓮が総長よね?」
「はい。」
「月下燦々...あたしがこの手で潰す。」
次の日
月下燦々に来た。
「一人できたんですか?相変わらず馬鹿ですね。」
「総長が呼んでいます。上の総長室に行ってください。」
上に行って総長室に行った。
「やっと来たのか?」
「闇討ちなんてしないで堂々と来ればよかったのに。」
「...。」
「あたしと、デートしよう。」
手を差し出した。
「ね?いいじゃん。」
「分かったよ...。」
手を握ってくれた。
「どこに行きたい?」
「海。」
「ん?」
「海に連れて行って。」
「あぁ。」
海に連れて行ってくれて海岸の所で二人で座ってる。
「何かあっただろ。」
「ううん。何もない。」
「俺の前だけでも、素直になれよ。」
涙が出た。
「自分でも分からないよ...。でも、苦しいよ...。どうしていいかも分からないよ...。」
抱き締めてくれた。
「もう一度月下燦々に戻って来ないか?」
「ゴメンねっ...。」
「分かった。でも’あいつら’の場所に戻れ。お前は’あいつら’がどれだけ探してると思う。」
「もう、戻れないよっ...。」
「あいつらは待ってくれてるからな。」
あぁ、もう。これじゃあ強くなれないや。
寮に帰った。
「おかえり。」
「弥生、女臭い。」
「嫉妬?」
「かも、しれない。」
「...本当か?!」
「別に!先に、寝るからね!」
次の日

