~羽瑠姫~
ピンポンパンポーン
『えー、羽瑠姫、学校にいるのならば今すぐさなの病院へ。』
頭にははてなが乗っていたが病院に行った。
「組長がっ...」 
パパが銃で撃たれたらしい。
その犯人は花沢恋で。
意識はまだ戻ってない。
学校に戻った。
花沢恋の授業だった。
「はなっせっ!」
弥生にキスをしていた。
「さぁ、今の行動の理由、聞かせてもらおうか。」
席についた。
「ただ、格好いいなぁって思ってぇ...」
「ふぅん?もう、どうでもいいや。」
何もかもイライラする。
パパはボクの弱点だなぁ...。
春道に後で髪の毛いじられてる。
「あ、羽瑠姫がイライラしてるー。」
「どうして?」
「羽瑠姫の髪の毛がいつも教えてくれるんだよー。」
「切ろうか。髪の毛。」
「ダメだよー。てか絶対にダメー。」
「西条さん、静川君、うるさいぃ。」
「「黙ってろよカス。」」
「西条といえば...西条組の組長を撃ったのよ!凄いでしょー?」
ガンッって机を蹴った。
「さ、西条さん?」
「どうして撃ったんだよ。どうしてパパを撃った?」
「羽瑠姫、怒っちゃダメ。相手はこうみえて教師だよ。」
喧嘩なんてできない。
さなさんが言ってたんだから。
「意味分かんねぇ。」
イライラする。
「テメェなんかの授業聞きたくねぇし。」
「謝って!あたしは教師よ?!」
「何で謝らなきゃいけないの。」
「何でって、「お前の家族、まとめて潰してやる。」
電話をかけた。
『お嬢!授業はどうしたんっすか?』
「花沢恋の家族全員潰せ。」
『お嬢、すいません!もう潰してしまいました!』
「そりゃどうも。」
ブチッ
「過酷な人間ね。寂しいんだ?」
拳を握った。
「本当は寂しいのに...。」
「何が分かるんですかぁ?」
鈴がキレてる。
「あたしの家族に手を出したのはあなたよ?夢川君の全てあたしのモノにして
げる。」  
「勝手にしたら。どうでもいい。」
本気でどうでもいい。
とにかくイライラする。
「帰る。」
ガラッ 
「隣のクラスに転校してきた坂下琥珀。先生にも名前覚えて欲しくてさ。」
「先生ってブスだよねー。」
こいつ、雨龍副総長、青森春介。
「羽瑠姫、おはよ。」
呑気な奴、雨龍幹部、鈴木結衣。男ね。
「あ、本物の夢川弥生。」
雨龍幹部、鈴木優。
「ちょっ、アイツが羽瑠姫の彼氏?!イケメンじゃん!」
五月蝿いのが雨龍幹部、風神雷。
「先生には名前覚えて欲しいんだよねー。だって...」
「羽瑠姫を苦しめる奴は俺達が許さないからね。」
「体に教えてあげる。」
「痛みを。」
「絶対に許さねぇから。覚えておいてね?坂下琥珀を。」
「俺らもおぼえておく。」
「花沢恋...先生?」
「琥珀、ついてきて欲しいところがあるんだけどいい?」
「こいつらも付いて行くけどいい?」
「ん。いいよ。」
鞄を持ってゴミの前に立った。
「苦しんでもらうよ。ボクの弥生に手を出してパパにも手を出した奴なんだから。」
教室を出た。
「何で転校してきたの?」
「んー?理事長が無理矢理。」
「さつにぃならやりそうね。」
「うん。それよりいいの?あの女放っといて。」
「いいよ。どうでも。」
複雑だけどね。

寮に帰った。
「羽瑠姫、俺の事嫌い?」
「え?」
「...。」
弥生をベットに押し倒した。
目をパチパチする弥生は可愛い。
「嫌いなわけないでしょ?酷いよ。ホントに。あんな女にキスされるなんて隙あるんじゃないの?馬鹿。」
弥生の足に座ると弥生は起き上がって抱きしめてくれた。
「キス、してい?」
「いいよ。羽瑠姫なら。」
弥生にキスした。
チュッてリップ音がしたかな。
恥ずかしさで分かんないや。
「弥生はボクのだよ?」
「あぁ。お前もな。」
次の日 
弥生にツインテールにされた。
「総長、可愛いっす!」
「ありがと....。」
「照れましたね。」
「昨日、新と会いました。」
「そっかぁ。」
「元気そうでした!」
「元気が何よりだね。」
席についた。
「今日の羽瑠姫は嬉しそうだね。」
「髪の毛が教えてくれた?」
「うん。教えてくれた。」
「ボクの髪の毛と話ができるの?」
「羽瑠姫限定ね。」
「クスッ、そっか。」
悪魔の授業が始まった。
「夢川君は、西条さんのどこに惚れたのぉ?」
「全部に惚れた。文句あるか?」
「だって、苦しんでるんだよぉ?それも一人でぇ...。頼れないんだよぉ?」
「あ、羽瑠姫が怒った。」
「春道、これ以上我慢は無理かと....」
「羽瑠姫がコイツ潰さなかったら琥珀達がキレるからどっちにしろ一緒だけど。」 
「今回の事はアイツらは抑えておいた。ボクの為とは言え毎回損するのはあいつ等だからな。今回も退学になんねぇようにしてきた。」
「優しい奴だな。」
「ボクは優しくないよ。全部自分の為なんだから。自分の為に仲間を利用してる。ね?悪人。」
「そうだな。でも優しい。」
「どうだろうな。」
あいつの為ならなんだってできた。
それなのに...
「あぁぁ!!!てめぇ、何で大輝を知ってんだよ!」
「情報屋だよぉ。」
「あ?」
「’死神’って情報屋。相手を終わらせるんだよぉ。精神的に追い詰めてぇ。西条さんと一緒だよねぇ。」
怒りで狂った西条涙香。男でボクの事になれば何でも知ってた。
血の繋がりのないお兄ちゃん。
「今、死神はどこにいる。」
「さぁ?どこだろうねぇ?」
「’人間はいつか怒りを覚えてしまい、自分で自分を潰してしまう’」
「っ、どうしてそれをっ!」
「’君の顔立ちは綺麗だ’」
いつも女の人を口説く時に言っていた。
女嫌いのくせに。
「っ」
「’遠くから見守っている。何があっても。俺の役目は西条を守る事だから。’」
「どうして知っているの....?」
「’死神、いつでも情報を売ってやる。ただし...’」
「その言葉の続きを知っているのっ?!」
「知ってるよ...。」
「教えてっ!お金も取らない!何を取るのっ?!」
「’ただし...君の記憶と引き換えに。’」
ねぇ、お兄ちゃん?ボクを抱きしめて。
お兄ちゃん...。
「情報を売って記憶や命を取る。だから死神と呼ばれている。」
そうだよね?お兄ちゃん。

でも...

お兄ちゃんの手は汚させないよ。

死神の代わりにボクがお前の大切な記憶を失わせてやる。

『お兄ちゃんっ!』
『お前が親父を守れ。俺は遠くから見守っているさ。』
『ねぇ、お兄ちゃんはどこ行くの?!追いてかないで!』
『ダメなんだ。俺の仕事なんだ。』
「西条さん、命を取られるのならば聞いてほしい。」
「...。」
「貴女の目は狂っているわ?どれだけ闇の世界にいるかなんて知らない。とゆうか闇の世界なんてあるわけないのに。」
「黙れ。」
「どうして仲間がいるのに一人で抱え込むのっ?!」
「黙れっ!」
「どうして、仲間に頼らないのっ!」
「黙れっっ!」
「どうしてっ、」
言わないで。
言わないで。
「それ以上羽瑠姫に言うんじゃねぇよ!ババぁっ!他人の事に首突っ込むな!」
「どうして、愛を怖がるの!」
「黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れっ!」
涙がポロポロ出たのと同時に女の胸ぐらを掴んで黒板に背中を押した。
「テメェなんかに分かってほしくねぇっ!何故余計な事を言う!何故っ!何故、愛なんかあるんだ....。何も、ボクを縛り付けないでくれ!むかつくんだよ!」
それからの意識はない。

気がついた頃には相手は血だらけだった。
ボクの髪の毛も真っ赤に染まった。
手も制服も何もかもが真っ赤。
「ゴミは消えろ。」
鞄を持ったのと同時に弥生に腕を掴まれた。
「どこ行く?」
「離して。血がつくよ?」
「街で暴走するならば俺も付いて行く。俺がお前の手になる。」
「ボクの手?こんな手になりたいの?せっかく穢を知らない拳で仲間を守るのに?」
「何故、穢れたと思っている。」
「仲間を守る為に真っ赤に染まるだけならば汚れた事にならない。理由もなく真っ赤に染まればそれは汚れた事になる。」
いつもいつもボクを汚すのは喧嘩。
「お前の手は綺麗なんだよ。」
「ボクの瞳みたいになりたいのか?」
ボクがキレたらいつも瞳が変わる。
その瞳を見れば誰でも
「っ」
この腕を離す。
ほら、弥生も。
「辞めたら...総長も下っ端も関係ない。こんなんになりたくなければ」
女を指差した。
「ボクを天龍から辞めさせるべきね。」
クスッと笑い教室を出た。
行く場所、それは理事長室。
「どうした?羽瑠姫」
「さなさんが言っていた意味が分かった」
「喧嘩は、するな?」
「うん。」 
「体は限界なのかもな。」
「卒業、できるかな....?」
「させるさ。」