~羽瑠姫~
総長室に呼び出された。
「羽瑠姫、頼みたい事があるんだ。」
「んー?」
「聡が最近、女遊びしてんだよ。」
「...え?また?」
「あぁ。」
「それを、とめてほしい。」
「いいよ。」
幹部室に行った。
「さーとしっ!」
「あ?また用事も無く抱きついてくんのかよ?」
「エヘッ、あたしは人の温もりが分からないから落ち着くんだー。」
「あっそ。」
「あ、そうそう。ねぇ、一緒に遊びに行こー!」
「無理。めんどくせぇ。」
「連れて行って!」
「...。どこに行きてぇんだよ?」
「デートしよう。」
「...。」
手を引っ張った。

数時間後
公園のベンチに座った。
「この公園ね、基本誰も来なくてさ。」
「...。」
「好き?女遊び。」
「好きでやってるワケねぇだろ。」
そんなの分かってる。
聡の前にしゃがんだ。
「お前には分かんねぇよ。」
分かってる。
「お前になんか...「分かってるわ?」
「あぁ?」
「でも全ては分かってあげられない。ダメかな?あたしが聡の全てを背負っちゃ...。」
「....。」
「言葉で言わなきゃ相手に伝わらない。」
「っ....。」
「もういいや。お前を救えるのはあたしじゃない。さっさと出てこい。」
弥生達が出てきた。
それと同時に頭が痛くなった。
「っ...。」

『お前には分かんねぇよ。』

「っ....。」

痛い。
『ねぇ、侑斗...大輝は?大輝はどこにいるの?』
『いないです...。』
『侑斗、何で嘘つくの?大輝はボクの側にいつも居てくれたんだよ?!』

「羽瑠姫?」
「大輝...、大輝はどこにいるのっ?!」
「大輝って誰だ?」

『ボクのせいだっ!大輝がいないのはボクのせいだっ!』

「大輝っ....」