「ごめんごめん、道が混んでてさ」
「自転車なのに何言ってるの? 春の陽気にやられちゃった? 罰としてあんたは荷物持ちね!」
頬をハリセンボンのように膨らませながら怒る夏美。
「ちょっと待て。いきなり呼び出しておいて何ゆえに荷物持ちなんだ? というか、これからどこか行くつもりなのか?」
「どこへって、ショッピングに決まってるじゃない!」
「おいおい、そんな話は初耳だぞ。俺はゆっくり寝ていたかったんだ」
「いいじゃない。せっかく美由と相談して生徒会メンバーと行こうって話しにしてあげたのよ。こんな美女三人と行動できるんだからありがたく思いなさい!」
相変わらず腰に手を宛がいボルダーネックに白の七分丈デニムの組み合わせに身をつつみ右手の人差し指をビシっと俺に突きつける夏美。
「新学期に備えていろいろ買物をしようと思いましてぇ、明日から本格的に授業が始まるのでみなさんをお誘いしましたぁ」
夏美の隣ではいつものおっとりとした口調でふんわりとしたシルエットに胸下ギャザーのワンピース、足元はハードなデザインのブーツをコーディネートした美由がいつもの笑顔で立っていた。
「ほら見なさい! 美由だってこんなにかわいく着飾ってるのよ! ねえ、美由、完っ璧よ。
やっぱ萌えはこうじゃなきゃね」
美由の肩に腕を回し夏美は親指をぐっと立てると、
「ひゃっ、あああ、なっ、夏美さぁん、萌えって何ですかぁ」
顔を赤らめながら美由が照れているが、変態オヤジの様な事を言うな!
「その喋り方がポイント高いにゃあ」
声のする方に向き直るとさやかが立っていた。と言ってもチビなので、いつもどおり視線をだいぶ下に移したがな。
「美由りんのスレンダーなボディに巨乳、それに童顔にゃのが完璧に歩く萌え要素だにゃあ」
TシャツにハーフデニムのL.Aスタイルと言うパっと見れば中学生にしか見えない格好に身を包みオーバーアクションで白い歯をにっと見せているが、まったくもって意味不明だし童顔なのはお前も同じだろ。
「美由りんは需要ばっちりだにゃあ」
さやかは何か頷きながら腕を組んでいるが、俺はまだその領域には達していないぞ、アニオタでギャルゲー好きの思考は俺にはまだ理解できないし、したくもない。
「荷物持ちも来たし、それじゃ、南校生徒会! レッツゴー」
夏美の意味不明な掛け声とともに改札をくぐり、俺達はホームへと階段を登るのであった……。が、何故俺が荷物持ちなんだと逆ギレを試みようとも思ったが、さらに逆々ギレされそうな雰囲気が漂っている。やれやれ、ここはおとなしく従うとするかねえと若干鬱に入りながら溜息混じりの吐息を吐いていると、
「夏美さんも素敵だけど、さやかさんと美由さんもかわいいね。あの着こなしがポイント高いよねえ」
福居は鼻の下を伸ばしながらどこかのオカマ双子のファッションチェック的な事をブツブツ呟いており、何がそんなに楽しいのかと朝から疑問に思っちまうぜ。まあ、確かに校内美女ランクトップ十に入る娘が三人もいるんだ。他の奴らから見ると確かに羨ましがられるような絵図らかもな。などと考えている間に電車が静かに滑り込み、俺たちは乗り込んだ車内で、
「生徒会でお出かけなんて初めてですねぇ」
「そうね。みんなで出かけるのもいいわよね」
美由は楽しそうに夏美に話かけ、
「新しいゲームを買うにゃあ」
さやかはつり革にぶら下がり、足をブラつかせながら女子陣の話に加わっている。
学校とは違う雰囲気の三人娘に俺は、少しの違和感と若干の意外性を感じるのであった。
隣街の駅で降りそこからバスで十分ほど、つい先日できた大型ショッピングモールに到着
した。開店したてとあって、店内はなかなか混んでいる。こりゃ迷子にならなければいい
が。
「自転車なのに何言ってるの? 春の陽気にやられちゃった? 罰としてあんたは荷物持ちね!」
頬をハリセンボンのように膨らませながら怒る夏美。
「ちょっと待て。いきなり呼び出しておいて何ゆえに荷物持ちなんだ? というか、これからどこか行くつもりなのか?」
「どこへって、ショッピングに決まってるじゃない!」
「おいおい、そんな話は初耳だぞ。俺はゆっくり寝ていたかったんだ」
「いいじゃない。せっかく美由と相談して生徒会メンバーと行こうって話しにしてあげたのよ。こんな美女三人と行動できるんだからありがたく思いなさい!」
相変わらず腰に手を宛がいボルダーネックに白の七分丈デニムの組み合わせに身をつつみ右手の人差し指をビシっと俺に突きつける夏美。
「新学期に備えていろいろ買物をしようと思いましてぇ、明日から本格的に授業が始まるのでみなさんをお誘いしましたぁ」
夏美の隣ではいつものおっとりとした口調でふんわりとしたシルエットに胸下ギャザーのワンピース、足元はハードなデザインのブーツをコーディネートした美由がいつもの笑顔で立っていた。
「ほら見なさい! 美由だってこんなにかわいく着飾ってるのよ! ねえ、美由、完っ璧よ。
やっぱ萌えはこうじゃなきゃね」
美由の肩に腕を回し夏美は親指をぐっと立てると、
「ひゃっ、あああ、なっ、夏美さぁん、萌えって何ですかぁ」
顔を赤らめながら美由が照れているが、変態オヤジの様な事を言うな!
「その喋り方がポイント高いにゃあ」
声のする方に向き直るとさやかが立っていた。と言ってもチビなので、いつもどおり視線をだいぶ下に移したがな。
「美由りんのスレンダーなボディに巨乳、それに童顔にゃのが完璧に歩く萌え要素だにゃあ」
TシャツにハーフデニムのL.Aスタイルと言うパっと見れば中学生にしか見えない格好に身を包みオーバーアクションで白い歯をにっと見せているが、まったくもって意味不明だし童顔なのはお前も同じだろ。
「美由りんは需要ばっちりだにゃあ」
さやかは何か頷きながら腕を組んでいるが、俺はまだその領域には達していないぞ、アニオタでギャルゲー好きの思考は俺にはまだ理解できないし、したくもない。
「荷物持ちも来たし、それじゃ、南校生徒会! レッツゴー」
夏美の意味不明な掛け声とともに改札をくぐり、俺達はホームへと階段を登るのであった……。が、何故俺が荷物持ちなんだと逆ギレを試みようとも思ったが、さらに逆々ギレされそうな雰囲気が漂っている。やれやれ、ここはおとなしく従うとするかねえと若干鬱に入りながら溜息混じりの吐息を吐いていると、
「夏美さんも素敵だけど、さやかさんと美由さんもかわいいね。あの着こなしがポイント高いよねえ」
福居は鼻の下を伸ばしながらどこかのオカマ双子のファッションチェック的な事をブツブツ呟いており、何がそんなに楽しいのかと朝から疑問に思っちまうぜ。まあ、確かに校内美女ランクトップ十に入る娘が三人もいるんだ。他の奴らから見ると確かに羨ましがられるような絵図らかもな。などと考えている間に電車が静かに滑り込み、俺たちは乗り込んだ車内で、
「生徒会でお出かけなんて初めてですねぇ」
「そうね。みんなで出かけるのもいいわよね」
美由は楽しそうに夏美に話かけ、
「新しいゲームを買うにゃあ」
さやかはつり革にぶら下がり、足をブラつかせながら女子陣の話に加わっている。
学校とは違う雰囲気の三人娘に俺は、少しの違和感と若干の意外性を感じるのであった。
隣街の駅で降りそこからバスで十分ほど、つい先日できた大型ショッピングモールに到着
した。開店したてとあって、店内はなかなか混んでいる。こりゃ迷子にならなければいい
が。

