白い壁と白いカーテン。
綺麗なキッチン。大きな食卓。
L字型の長いソファー。
そこにもたれながら、でっかいテレビでゲームをする...伶太。
「おっ、いらっしゃーい」
入って来た私達に片手を挙げて首だけをこちらに向ける。
「れいちゃん!つづきしよ!次のステージ!」
「おう!待ってたぜ」
伶太の横に座ってゲーム機を手に取る奏多君。どっちも子供に見えるのは私だけだろうか。
にしても、広くて綺麗なリビング。
「咲宮、こっち」
私が見渡していたら夏葉と折原君はもうソファーに座ってた。
大きい長方形のガラステーブルの上には教科書が置いてあったからちゃんと勉強する気あったことに安心。
「ごめん咲宮。勉強の邪魔はさせないから奏いて平気?」
「全然大丈夫だよ!むしろ私がお邪魔してる身なのでっ。あ、お家の人は?」
「父さんは仕事で、母さんはママ友とランチとか言ってたな。土曜日は俺いつも部活だから奏の面倒は母さんが見てるんだけど今日は頼まれちゃって」
9個も離れてるからお母さんは大変そうだなぁ。でも絶対素敵な人だと思う!
「ほら、勉強するんだろ。ゲームは終わり!」
パンパンと手を叩く折原君の合図でテレビが真っ暗になる。
伶太は『勉強かぁ〜』なんて小言を言っていたけどノートを広げた。
