「もう体調大丈夫なの?」
「う、うん。ありがとう。昨日は...そのゼリーとか、お粥も...あ、それとノートも!ありがとう。あと洗い物だ!何から何までありがとうございます」
昨日のこと。
結構ボーッとしてたけど、ちゃんと記憶はあるから、やっぱり少し恥ずかしいものがある。
「...あとね、昨日折原君の話を聞いて私も頑張ろうって思えたの。嬉しかった。だから...それもありがとう」
言いたかったことを言えた...!
ただ、お礼を言うだけなのにどうしてこんなに緊張してるんだろう。
きっと顔真っ赤なんだろうな。
頬を両手で隠しながら、折原君を見ると.....彼の顔も少し赤かった。
私が少しポカンとすると、それに折原君は気付いて片手で顔を抑えた。
「え、折原君...?」
「...っ、咲宮が...ありがとうありがとうって言うから。俺、そんな大した話してないし...」
もしかして、照れてる...のかな?
この時また一つ折原君の顔を知った気がした。
彼は他にどんな顔をするのかな。
人間だから怒ったり、悲しんだり...?
でもきっと折原君は笑ってるのが一番いいと思う。
