R e : Y o u


私は玄関に向かって、ドアの穴を覗いた

...お父さんじゃない。



「おっはよー!って、まだパジャマ?」


「...なんでこんな朝早くから」


「一緒に朝ご飯食べようと思って!お邪魔しまーすっ」


返事も聞かずにズカズカと家に上がって
リビングに向かうのは他の誰でもなく、
夏葉である。


夏葉はうちに何度も来たことあるから、こういう突撃訪問みたいなのは珍しいことじゃない。

でも、平日の朝は初めて。



夏葉はリビングに入って手に持っていた紙袋から色々出してテーブルに置く。


「今日の朝ご飯はBLTサンドだよーん」


てか、私トースト焼いちゃった。
キッチンを見ると焼きあがっていて、きっと夏葉が来て玄関にいるときに『チーン』と鳴ったんだろう。


「これ夏葉が作ったの?」

「って思うじゃん。私、美月みたいに料理できないしこれはママが美月のとこにも持ってけって」


パンの間に野菜やベーコンがぎっしりと詰まっていて美味しそう。

そういえば、昨日作ったスープがあったな。よし、温めよう。