「匂宮と遊びのつもりじゃ。まだ子供じゃ二人とも」
「薫は私に似て慎重なのでございます」
「嘘をつけ、何が慎重じゃ。うぶな女三宮姫をかすみ取ったくせに」

「それはあんまりな。打ち捨てられていた姫の心を満たして差し上げ
たのですよ」
「ふん、ならば出家などするものか」