紫の上は軽蔑のまなざしで二人を見下ろしています。

しかしその顔はよく見ると能面こおもてのようです。
「なぜに殿方はそのように争われになるのですか?」
神妙に二人はうなだれています。ふたりの
額からは汗のしずくがした垂れ落ちています。