薫の君は浮舟のかたみとして側でつかっていた弟君小君を
連れてお忍びで小野の尼寺へ向かわれます。

小野の里では青々と茂った青葉に埋もれて、夕暮れ蛍の舞い
そうなせせらぎの中に尼君たちの庵があります。

薫の君は駒引き留めて小君に文を手渡します。