早朝、5:45頃、この日、いつもは4:30などに仕事現場へと向かうべく家を出るお父さんは、珍しくいつもよりは遅い時間に家を出る日だった。
すると、おじいちゃんの部屋からなにかいびきらしき音。というか、声らしきものが聞こえたらしい。
その時はお父さんも、お母さんも、ただのいびきだと思っていた。
いつもこういう時は部屋のドアをトントンと鳴らすといびきは止まるらしい。だが、この日だけは違った。
3回ほど鳴らしてもいびが泊まることはなく、変だと思ったお母さんが部屋のドアを開けた。すると、中は真っ暗。
まぁ、真っ暗なのはいつものことだが、違っていたいたのはおじいちゃんだった。
その時、おじいちゃんは床に倒れ、前日の夜に食べたものを吐いていたらしい。
呼びかけても反応がなく、救急車を呼び、すぐに設備の整った大きな救急病院へ。
付添にはお母さんも、お父さんも行った。
家には私と弟だけ。
と言っても、学校には行ける状態だったため、支度をしているとお母さんから電話が。
『じいちゃん、今日が節目だって。』
お母さんが涙ながらにこういった。
その時、節目の意味はわからなかったが、お母さんの状況からして「そういうこと」だろうと私は悟った。
私と弟は学校を休み、お父さんの迎えをまち、病院へ向かった。