萩弥が珍しくお礼を言う。

すると、
萩弥と似た感じの人が
萩弥をジッと見てきた。

萩弥は、見るというより
彼女を睨んだ。

「おい。睨むな…」

「知らねぇよ。
コイツが先に睨んだんだよ。」

優征が注意すると、
萩弥は女子に指をさす。

「その指、噛み千切るぞ…」

萩弥相手に負けない女子。

そんな子は初めてだ。

きょとんとする萩弥。

初めて過ぎて、
なんて返せばいいのか
分からないらしい。

「ちょっ…
クロリン何言ってんの‼︎
指なんか食べたら
美味しくないでしょ‼︎」

また、馬鹿がいる。

そう思った俊達。