俊が、ポケットに手を突っ込む。
「あれ?」
ぽかんとした俊に、
3人は首を傾げた。
「どうしたんだ?」
萩弥が問いかけると、
俊の顔が見る見る真っ青に。
「ねぇ…」
「何が無いのかーい?」
優征が呑気に聞く。
「500円…」
その500円は、
俊にとって大事なものだ。
「俺の小遣いがぁぁぁっ‼︎」
ベートーベンの曲でも
流れそうなくらい凹んだ俊。
それを見て、苦笑いの3人。
そこは、
サポートしないのかい
とツッコミたいが
かなりの落ち込み具合に
若干引いている3人。
「俺の…ご…500円がぁ…」
もう、厨二病と呼んでもいいでしょう。
