涼と萩弥といった変わった組み合わせ。

「あれ〜?冗談だったのに〜」

「うるせぇ…
どうせ帰る方向一緒だろ。」

涼は、悪戯っぽく笑う。

萩弥は、外方を向いて
歩幅を合わせてくれる。

今日は、キモいほど優しい萩弥。

「なぁ…気のせいか?
尾行されているのは?」

涼がクルッと後ろを見ると
誰もいない。

萌空や友実なら、
ギャギャ騒ぎながら着いてくるはずだ。

「萩弥…早く行こう…」

涼は、萩弥のカバンを押した。
戸惑いながらも走った萩弥。

「おいっ…押すなっ‼︎」

ただコンクリートを見ていた涼。