「えっ……ちょっと…!」


知らない人と勘違いされているキリカは
戸惑った。


「がぁう」



「うう…どうすれば」







「アーク…何をやってるんです?」






私が戸惑っていると、白髪の男の人が
現れた。

男の人は近寄って来ると抱きついていた男の子の首根っこを掴みヒョイっと
持ち上げた。



「がううぅ!離せ!…。」



男の子は暴れるも白髪の人は微動打に
しない。




「はぁ…アーク…またアイリアスを探していたのですか?」



また「アイリアス」誰だろう…?



「アイリアス…生きてるっ!
ここに…!」



そう言って私を指さした。


「…おや?ここらでは見かけない顔ですね
アークがどこからか連れてきたのでしょうか?」


顎に手を当てて探るように私を見つめた。



「えっと…気づいたらここにいて…私は
エブリロード・フィルって言う街に…。」



「えっ…それは凄く遠い場所ではありませんか?!」


「ここは…どこですか?」



そう訪ねると、顔を片手で覆い青い顔をした。



「ここはエブリロードから遥か西にある
ウェスト・エンドという所だ。」





「あっ…えぇ?!」


マジで知らない場所である。



「ふむ…何故アークがアイリアスと間違えたのか…。」



「あのっアイリアスって誰ですか?」

「おや、知らないのですか?イブの器だった女性のことですよ。」



えっ「イブの器」…イブの器だったってことは、もういないのかな…。

私の前にもいたんだイブの器…。


「がう…アイリアスと同じ匂いするっ!」



「同じ匂いですか?…」


「…?」


「先程から、なんだかアイリアスと同じ雰囲気だと思っていたダケなのですが…。
もしかして貴女は…




「イブの器」では無いでしょうか?」


…アイリアスと私ってにているんだ。





「はい…よく分からないんですが一応
「イブの器」って事になってます。」



そう言うと白髪の人は意外な返答に驚き、

私を立たせて、私にお辞儀をした。


「イブの器が本当なのであれば、失礼なことをしました、お詫び申し上げます。」


丁寧に謝られ。一緒にアークも頭を下げさされる。




「いえいえそんなっ…、私キリカって、言います…!」

お辞儀をされたままだったので、
悪いとおもい、とっさに名を名乗った


「初めましてキリカさん。」


「あの…私のことはキリカで大丈夫です。」

「しかし……、承知しました。キリカ」


堅苦しかったので敬語もやめてほしいと
言ったところ、癖なのでそれは無理と言われた。



「こんな所では居心地が悪いでしょう…
お詫びも兼ねて、私の家で良ければどうぞ上がってって下さい。」



そう言って私の手を取り歩き出した。