『寒くはないかね?』




「うん…大丈夫」




私たちがいたエイブリロード・フィルと
同じ都会だがエイブリロードよりかは
騒がしくなく人々が相変わらず
急ぎ足で横切っていく。




ここ、セカンド・ノースは名前のとおり
2番目ぐらいに北にあって普段
気候は暑くも寒くもないエイブリロードに
比べると少しばかり肌寒い。





『ちょっと待っていたまえ、ココアを
買ってきてあげよう。』


そう言うとアトラスは小さい売店のような場所へ向かった。

私にはよく気を使ってくれているが、
それが私自身に対するものか、
「イブの器」としてなのか…。
よくわからなくなる。



アトラスの友人って多分…失礼だけど
ちょっと変わった人なのかな?








キリカは後ろからは伸びてくる手にまだ気づかなかった。