ゴールデン☆キャット

作ったって言ってもスーパーに寄って帰ってないから、冷蔵庫にあるものを適当に炒めただけ。


それでも蒼は「美味しい。」って言って食べてくれる。



「最近学校どう?」

「一人、友達みたいな人が出来た。」

「みたいって何だよそれ。」

「お昼は一緒に食べてるけど、教室じゃあんまり話さないからちょっと謎な関係なんだけど、多分友達。」

「お前が少しでも楽しめてるなら俺は何でもいいよ。」

「その人のお蔭で楽しいよ。」



夕食を食べ終えると、蒼はお風呂に入って出かけて行った。


私は初のマカロン作り。


いつも音楽を聞きながら、色んな事を考えながら作っている。


だけど今日は桐生君の事ばかり考えていた。


どうしよう……ヤバい。


あんな話を聞いた後に自覚するなんて……私、桐生君の事が好きだ。


桐生君の特別になりたいって思うのに、今の関係を崩したくないから怖くて先に進めない。


矛盾だらけだ。