ゴールデン☆キャット

笹野さんの腕を後ろに引っ張ったら、その勢いで体が前に出てしまった。


代わりに殴られた頬っぺたがジンジンする。



「私が言う事じゃないけど、こんな人とは早く別れたほうがいいと思う」

「どっかで見た事あると思ったら、お前一年のヤリ○ンだろ?」



顔をニヤニヤさせて近付いてくる相手に、気持ち悪さを感じだ。


でしゃばっといて、足がガクガクしてる。



「この子に手出したらミコが黙ってないんだからね!!」



私を庇う様に笹野さんが間に割って入った。



「一年のガキにビビるとでも思ってんの?」

「三年の何人かボコボコにされてたでしょ!? あれミコだから!!」

「んなわけ__」

「嘘だと思うなら本人たちに確認しなよ!!」



笹野さんの彼氏は舌打ちすると、「面倒くせ」と言って階段を下りた。